NPO花粉情報協会 事務局長佐橋紀男 先生に聞きました! 佐橋先生の花粉トリビア

Q.1 空中だけでなく、地面の近くでも花粉が飛んでいるってホント?

ホントです!花粉は、地上数十㎝のところでも飛んでいます!

幼稚園児と小学3年生の子どもに花粉吸引機を取り付け、都心のビル街を歩いてもらう実験をしたところ、身長の低い幼稚園児でより多くの花粉の付着がみられました。地面に降り積もった花粉は、人や車が通ると下から上へと舞い上がります。人通りの多い都心部では低い場所でも常に花粉が舞っているため、身長の低い人の方が花粉を浴びやすくなります。コンクリートの地面は土と違って花粉を吸収しません。このため、花粉は減ることなく常に滞留しています。

Q.2 建物内では、花粉を浴びる心配はない?

間違いです!建物の中や地下でも花粉は滞留しています!

乗降客数が非常に多い駅で花粉量を調べたところ、地下にある階段の踊り場で、たくさんの花粉が採取できました。これは、衣服に花粉を付けた人がたくさん通行するためです。しかも地下は雨にさらされることがなく、出入り口付近以外は乾燥しているので、花粉がとても溜まりやすい場所といえます。建物の中にいれば安心というのは間違いです。

Q.3 浮遊している花粉量は、建物の構造で違うってホント?

ホントです!同じ高さの建物でも、構造によって花粉量が異なります!

構造が違う2つの建物で花粉量を比較したところ、吹き抜けのタワーでは上・中・下層階とも、花粉量に大きな違いはありませんでした。一方、高層ビルでは、上空で建物にぶつかった花粉と地上から舞い上がった花粉が中層階でぶつかり滞留するため、中層階での花粉が多くなります。タワーマンションなどでも同様ですので、中層階では花粉に注意が必要です。

Q.4 花粉の飛散量は、年によって増減するってホント?

ホントです!6〜7月の日照時間で花粉量が決まります!

花粉飛散量は、花芽やつぼみの量に比例します。花芽やつぼみの量は、6〜7月頃の気温や日照時間が大きく影響しており、気温が30℃を超えると花芽が多く作られます。逆に最高気温が25℃程度にしかならない、いわゆる「冷夏」だと、木は花芽ではなく枝を伸ばすことに注力するため翌年の花粉量は減少します。ただし、枝を伸ばすことで、翌年たくさんの花芽がつくので、翌々年の花粉量は増加します。つまり、ほぼ1年おきに花粉量が増減するわけですが、最近は冷夏も少ないため、毎年花粉量が多い傾向にあります。

監修の先生 NPO花粉情報協会 事務局長 佐橋 紀男 先生

1966年東邦大学薬学部卒業後、同学部の助手、講師、助教授を経て1994年教授。2006年3月退職後も2年間客員教授。2008年より同大理学部訪問教授を2016年3月まで務める。1983年筑波大学よりシダの研究で理学博士号取得。2004年スギ花粉の研究で環境省から大気環境保全活動功労者表彰を受けた。現在NPO花粉情報協会事務局長。

お役立ち情報

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